マツカワ

出典: 釣り好きのための釣り百科事典 GyonetWiki

マツカワ 有眼側
マツカワ 有眼側
マツカワ 無眼側
マツカワ 無眼側










目次

マツカワ

カレイ目(Pleuronectiformes) カレイ科(Pleuronectidae)

学名 : Verasper moseri Jordan and Gilbert 

英名 : barfin flounder

別名 : タカノハ、タンタカ、タカガレイなど

漢字 : 松皮(マツカワ)、鷹羽鰈(タカノハガレイ)

アイヌ語名 : タンタカなど


特徴

有眼側の体色
有眼側の体色
無眼側が橙黄色の個体
無眼側が橙黄色の個体
体色異常により無眼側に薄い黒色のシミがある個体
体色異常により無眼側に薄い黒色のシミがある個体

カレイの一種。

主に北海道太平洋岸に生息する。天然個体の数が非常に少なく、水産試験場等で確認される年間の天然個体数は数十匹程度しかない。その為、幻の魚(または、幻のカレイ)などと呼ばれ、天然個体の生態も未だ分かっていない。

マツカワは、味が良いこと、低水温での成長が比較的良いことなどから北海道太平洋沿岸域を主体に1980年代から人工孵化・放流が行われている。このことにより、以前は極稀にしか釣られなかったが、近年になって頻繁に釣り上げられるようになった。つまり、近年釣り上げられるほとんどの個体は人工孵化・放流された個体である。釣り上げられたマツカワの中には標識を付けた標識魚も混じることがある。

(以下は人工孵化・放流された個体の生態)

産卵期は3月~6月、水深数メートル~数十メートルで産卵する。大きさは1歳で30センチ、2歳で40センチ、3歳で50センチ程度。雌は80センチ程度まで大型化する。放流された個体が日本海側の岩内、本州茨城県以北の太平洋岸などで捕獲されることもあるが、ほとんどが数十キロ圏内で捕獲されることから定着性が強いと見られる。

食性はオキアミやエビなどの甲殻類や小魚。

釣り人の間ではマツカワよりもタカノハと呼ばれることが多い。

下部の「注意」でも記す通り、特定地域では35センチ未満の個体はリリースするよう義務付けられている。

形態

体は楕円形、上顎に2列、下顎に1列の歯がある。背ビレと尻ビレ(所謂エンガワと呼ばれる部分)には8本前後、尾びれには5本前後の黒い縞模様がある。有眼側(表)の体色は黄色味がかった褐色、無眼側(裏)は白色、橙黄(だいだい)色、薄い黒色などがあり、これに数個の黒点のある個体もいる。

無眼側の体色は白色と橙黄色で雌雄の違いがある(白色が雌、橙黄色が雄)とされていた時期もあるが、これは間違いである。橙黄色のもは人工孵化・放流の個体に多く出現し、黒色のものは体色異常となった人工孵化・放流個体であることが多い。

近縁種にホシガレイがおり混同されることがある。ホシガレイの無眼側は白色で橙黄色にはならない。

大きさは成魚で50センチ~80センチ。


シーズン

産卵期の3月~6月であるが、釣果が最も聞かれるのは6月~9月。


釣り方・仕掛け

カジカ仕掛けを流用したもの
カジカ仕掛けを流用したもの
ロックフィシュで釣れたマツカワ
ロックフィシュで釣れたマツカワ

資源が少ない為、数釣りできるような魚ではないこともあり、明確な「マツカワ仕掛け」というものはない。よって仕掛けは各自自作で創意工夫している場合が多く、他の魚種の仕掛けを流用している者も多々いる。

よく見られる仕掛けに、カジカ(→カジカ(海魚))仕掛けとカレイ仕掛けを合体させたようなものがある。これは、カレイ仕掛けの本体にカジカ仕掛けのハリス部分を取り付けたものである。また、カジカ仕掛けをそのまま流用するものもいる。

もちろん、通常のカレイ仕掛けでも釣れるが、魚体が大型であることやにサンマの切り身などの身エサを使用する場合が多く、の号数やハリスの太さを少し大きくする必要がある。

餌はイソメサンマの切り身やイカの切り身が一般的で、切り身を使用する方が多い。

チョイ投げ中投げで釣れる場合が多い。

投げ釣りの他にソフトルアーワーム)を使用したロックフィッシュで釣れる事もある。

参考までに、マツカワはマツカワ以外のカレイ釣り、カジカ釣り、サケ釣りの際に外道として釣れる場合が多く、カジカ釣りでサケ、サケ釣りでカジカが外道として釣れることからこの関係性が伺える。

※カレイ、カジカ、サケ釣りで使用される仕掛けはそれぞれの項を参照のこと。


釣りスポット

北海道太平洋岸、特にえりも岬以西。日高地方、噴火湾など。


豆知識

松の皮に似るウロコ
松の皮に似るウロコ

カレイ類中最も美味とされ、刺身や煮付け、フライなどで食される高級魚である。中でも刺身の味は一級でありヒラメを上回ると言われる。

マツカワの名前の由来として、有眼側のウロコが松の皮に似ることによる。また別名のタカノハはヒレが鷹の羽の模様に似ていることからそう呼ばれている。


注意

海区漁業調整委員会指示の看板
海区漁業調整委員会指示の看板

北海道では海区漁業調整委員会指示により、函館市からえりも町の太平洋岸で35センチ未満のマツカワを採捕した場合はリリースする様指示を出している。資源保護の為にも該当身長の個体は必ずリリースすること。


関連項目

カレイ

カジカ(海魚)

サケ

外部リンク

北海道 渡島総合振興局 マツカワに関する海区漁業調整委員会指示