【ソイ】

ソイ(そい)とは、カサゴ目 フサカサゴ科の魚で特に以下の三種を指すことが多い。
クロソイ・キツネメバル・シマソイ
本項では以上の三種を「ソイ」とする。この他に青ソイやフレソイなどのソイがいるが、生態・釣り方が大きく異なり通常本項で扱うソイとは別種として扱われる。また、近似種のガヤやハチガラなどは生態・釣り方は似るもののソイとは別枠で考えられるものである。

ソイと呼ばれる三種




一般にソイと呼ばれるものは以下の通り。

クロソイ

カサゴ目 フサカサゴ科
学名 : Sebastes schlegelii Hilgendorf
地方名 : クロゾイ ナガラゾイ など
漢字 : 黒曹以

キツネメバル

カサゴ目 フサカサゴ科
学名 : Sebastes vulpes Döderlein
地方名 : マゾイ など
漢字 : 狐目張
※本項ではキツネメバルを以下より「マゾイ」と記述します。

シマソイ

カサゴ目 フサカサゴ科
学名 : Sebastes trivittatus
地方名 : シマゾイ キゾイ
漢字 : 縞曹以

生態

三種共にほぼ同じ生態を示す。
ソイは根魚と呼ばれる魚の一つで、岩礁域・堤防沿い・テトラ周りなどに生息する。
海魚であり夜行性の魚である。
明るいうちは岩礁などの隙間に潜んであまり動かないが、夜になると隙間などから出て活発に餌をとる。
日本各地に生息し、特に北日本に多く分布する。
漁獲高では特に北海道が多い。
中でも多く分布する海域は日本海・オホーツク海であり、太平洋には少ない。
ソイは胎生魚であり、産卵はせず仔魚[-しぎょ(つまり子の状態)]で産まれる。
卵は腹の中で孵化する。
稚魚期から2歳の秋までは浅瀬の岩礁域や防波堤などに棲み、秋から冬にかけて50m~100mの岩礁域に移動する。
交尾は秋から冬にかけて行われ、メスの体内へ送り込まれた精子はすぐには受精せず一旦休眠し、4月~5月ころに活性化し受精する。
妊娠したメスは浅場へと移動し5月~6月にかけて出産する。
この行動は南の地方ほど時期が早くなる。
出産は夜間おこなわれる。
出産の終わったメスは秋になると再び深場へと移動する。
成魚の餌は主に魚類である。

形態

クロソイとマゾイは形態が非常によく似る。
クロソイは灰黒色もしくは灰褐色で、上顎に下向きの3本の棘(-とげ、-きょく)がある。
全長60cm程度までになる。市場に多く出回り、釣りにおいても最もよく釣れるのがクロソイである。
マゾイは灰色・灰黒色・灰褐色のまだら模様で、上顎に下向きの3本の棘がないことでクロソイと見分けが付く。
全長は50cm程度までになる。大型のものはソイ中最も高値で取引される。
シマソイは黄色に黒色の帯が入り、他のソイとは明瞭かつ明確に区別がつく。全長は50cm程度までになる。

シーズン

シーズンは年中であるが、ショアから狙う場合は浅瀬に移動する5月~9月くらいがよい。

釣り方・仕掛け

釣り方には、船釣り投げ釣りウキ釣りルアー釣りと様々なスタイルで狙える。
大型のものを狙うには、深場の岩礁域で釣る船釣りがよい。

船釣り


オモリ負荷240号~270号の竿に中型の胴付きリールをセットし、ナイロンライン幹糸5号~7号を150cm~170cm、
ナイロンラインハリス3号~5号、ハリス長15cm程度に10号~12号のソイ・メバル針を結ぶ。オモリは100号~200号を適時使い分けるとよい。
リールにはPEライン6号程度を200mほど巻く。
また、100m前後の深場を狙う場合は電動リールを使用するとよい。
ソイは岩礁域等の根掛かりの多い場所を狙う為、オモリの接合部に捨て糸を結ぶとよい。
にはの一匹掛けが一般的であり、目通しで針につける。
釣り方は仕掛けを底まで落とし、底に着いたらすぐに50cm~1mほど巻き上げる。
その後は適時底を取りながら(→底とり)かるくシャクリを入れる。
ソイは針に掛かるとガツンというアタリとともに即、に潜ろうとする。
                          アタリがきたらすぐに竿をあおるなどして根に潜られないようにする。

投げ釣り

450cm、オモリ負荷30号~35号程度の投げ竿に、やや大きめのスピニングリールを取り付ける。
リールにはPEライン3号程度もしくはナイロンライン6号~8号程度を巻く。
岩礁域を狙う為、根掛かりした場合を考慮するとナイロンラインを使用したほうがよい。
仕掛けは胴付き仕掛けを使用するのが一般的で、これに等をつけて使用する場合もある。
ナイロンライン幹糸5号~8号程度にナイロンライン3号もしくはフロロカーボンライン2号~3号程度のハリスを10cm、
これにソイ・メバル針もしくはカジカ針10号~12号程度を結ぶ。
オモリは小田原型、ナス型などの根掛かりの少ない型を使用する。
25号~35号程度。
船釣り同様、根掛かりの多発する地帯を狙うのでオモリの接合部に捨て糸を使用するとよい。
また捨てオモリを使用する方法もある。
釣り方は、餌にやソーダカツオイカなどを短冊状にしてつける。
コマセネットを使用している場合はこれにオキアミを入れる。
ポイントに投げ込んだ際、はあまり張らずにおく。
糸を張りすぎると根掛かりの頻度が高くなる。
ヒットした際は、に潜られないよう一気に巻き上げるようにする。

ウキ釣り

5m~6mの磯竿3号もしくは同程度の長さの手竿、磯竿を使用の場合は小型~中型のスピニングリールをつける。
リールにはPEライン3号程度を巻く。
仕掛けは磯竿の場合は2m、手竿の場合は竿と同程度の長さの幹糸をつける。
幹糸はナイロンライン3号程度でよい。
これにウキ止めを付け針側の幹糸先端にサルカンを結ぶ。
ウキ止めとサルカンの中間には誘導式電気ウキを通す。
電気ウキは1・5号~3号程度。
サルカンのもう一方にはナイロンラインもしくはフロロカーボンラインの2号~3号程度を結び、
それに10号~12号程度のソイ・メバル針もしくはカジカ針、その中間にウキの適合オモリををつける。
餌は投げ釣り同様、サンマ、ソーダカツオ、イカを短冊状にしてつける。
ソイが掛かるとウキが一気に水中へ引き込まれる。

ルアー釣り


ソイのルアー釣りは1980年に北海道の釣り雑誌で紹介され全国に広まったとされる。
ソイのルアー釣りは主にロックフィッシュというジャンルでくくられる。
ルアーにはワームというソフトルアーを使用するのが一般的である。
ロッドは6フィート~8フィート程度、2000番~2500番のスピニングリールもしくはベイトリールを使用し、
これにフロロカーボンラインの2号を100m程度巻く。
ワームは一概に種類を特定できないが、赤色や夜光のものが多く使用される。
釣り方はテトラ周り、堤防沿い、岩礁の隙間などにワームを投げ込み、底から誘いをかけながら巻く。
ヒットしたらに潜られないよう注意する。

①PEライン0.6~1.2号 
オルブライトノットサージャンノットフィッシャーマンノットなど。
ショックリーダーフロロカーボン1.2~1.5号 ※1ヒロ程度
ユニノットクリンチノットなど。
※ロッドは6~8f、リールは1500~2000番程度
大物タックル

①ナイロンライン20~25ポンド 
ダブルエイトノットループハリソンズループなど。
※ロッドは6~8f、リールは巻上げ力のあるベイトリール

注意点


1、船釣り以外では夜釣りが主体となる。釣り場も岩礁域やテトラポット上が多く足場が悪い。
非常に危険な釣りの一つであり、明るめのキャップライトの装着とライフジャケットの着用は必須である。
靴もスパイクを使用したほうがよい。
2、ソイには背びれや胸鰭等に鋭い棘があり、不用意に触れると刺さる危険性がある。
特に針を外す際や料理時にさばく際には要注意である。
この棘に毒があるわけではないが、これに刺さると同時に雑菌が入りジンジンとした痛みを長時間伴う。
傷口も治りにくい。
万が一刺さった場合はすぐに血をしぼりだした後、水洗い・消毒をすることにより痛みは和らぐ。
3、ソイにはアニサキスが潜んでいる場合が多く、生食には注意を払う。→アニサキス(アニサキス症)

釣りスポット

日本各地の岩礁域・防波堤など。
特に北日本の日本海に多い。

その他のマメ知識

●妊娠期のソイには大量の卵が入っている場合が多いが、その卵の色にはバリエーションがある。
これは妊娠経過年月によって色が変わるためである。
黄色の場合~妊娠初期
山吹色・緑色~妊娠中期
黄緑色~妊娠後期
濃い緑色(暗緑)~出産直前
となる。
●ソイをさばくと身にゴマのような黒色点があることがある。
少ないものでは数個だが多いものでは全身を覆うほどのものもある。
これはソイに寄生するメタセルカリア幼生である。これがソイに寄生すると異物反応を起こし、寄生箇所にメラニン色素の膜を作る。
これにより黒いゴマのようになる。これに寄生された個体は市場価値を失い無価値となるが、食しても人体に問題はない(刺身で食した場合も)。
日本海に生息するソイに多く、太平洋でごく少数である。また、冬に少なく夏に多い。
●料理法には西京漬け、吸い物、刺身などがある。
特に刺身は非常に美味である。

関連項目

メバル
カサゴ
根魚
ロックフィッシュ
ワーム
ソフトルアー